蒼天の絆~夜空の琥珀2~
「ちょっと待ってくださいよ、先生!」
「文句言うな。学級委員ならお前が行け」
同じ2年部の先生と男子生徒が、口論をしているらしい。
しばらく抗議をしていた男子生徒はやがて肩を落とし、職員室を後にした。
「何があったんでしょう?」
「ああ、どうやら欠席生徒にプリントを届ける役目で揉めていたようだ。城ヶ崎という生徒なんだが、お前、仲がよか……」
「失礼しましたッ!!」
くるりと踵を返して職員室を飛び出す。
目指すはもちろん、あの男子生徒!