蒼天の絆~夜空の琥珀2~
「そっか、もうすぐ中間考査だっけ」
それで抜き打ちテストがあったんだけど、壊滅的な点数を取ってしまい、今に至る……と。
やっと事情を理解する。
とたんに他人事じゃないような気がしてきた。
郁人くんや城ヶ崎のことで頭がいっぱいだったから、すっかり忘れてた……。
「そういえば、城ヶ崎は元気だったか? ここ最近家に行ってるんだろう?」
いつの間にか日野くんと和久井くんが立ち止まっていて、私も足を止めた。
D組のあの子……石井くんに事情を説明し、代わりにプリントを届けさせてもらうようになって数日。
家にはいるみたいだけど、会えないの。
そう伝えると、和久井くんが落胆したようにため息を漏らした。