蒼天の絆~夜空の琥珀2~

▼手のひらの温もり:八神side


 
 日差しが強い。


 窓を開けて、風を入れる。


 涼風に吹かれ、今度はいつの間にかまどろんでしまう。



 ――先生。



 声が、聞こえる。



 ――またカルテが飛んじゃいますよ。



 わかっています。でも、もう少しだけ。



 ――先生ったら! こんなところで眠ったら風邪を引くわ!



 あなたに怒られたら、ずいぶんと重みがあります。


 ごめんなさい。


 彩子さん……。
 
< 190 / 413 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop