蒼天の絆~夜空の琥珀2~
 
 すらすらと出てくる答えは、郁人くんが真剣にこれからを考えていたことを表している。


 きっと頑なな意思なのだろう。


 なら、私が口出しすることはない。



「わかった。私は、郁人くんを応援してるから」



 頷いたときに見えた郁人くんの笑顔と、ちいさな希望。


 真っ暗だった彼の道にも、やっと光が差したのだろう。


 私にできることは、彼の歩んでいくさまを見守ることだけ。


 それでもよかった。流れゆく時が、彼を置き去りにしないならば。
 
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