蒼天の絆~夜空の琥珀2~
「こらクルミ。お客さんに吠えるなって言ってるだろうが」
「あれ、どこかで聞いたような声が…………ああっ!」
そうだ、そうだよ!
目先のことで気がつかなかったけど、この一戸建てのお宅!
「ああ、君は昨日の」
「知り合い?」
「うん。昨日、荷物を運ばせてもらった人」
「その節はどうも。それで、うちに何か?」
「八神医院の看護師さんから荷物を預かったので、届けに来ました。どうぞ」
ずっと手に持っていた紙袋を渡す。
男性は中を確認し、思い出したように頷いた。