蒼天の絆~夜空の琥珀2~
「お前がどんなに抵抗しても、無駄だ。抵抗できるだけの資格すらお前にはない。なぜならお前は、実の弟を、自らの意思で拒絶したのだから」
言葉が止まる。
時間が止まる。
……そうか。
そういうことだったのか。
自分の心臓を、止めてしまいたかった。
それが相手の思惑だろうと、自分を責めるほかなかった。
自分が郁人を拒絶した。
その事実だけが、意味を持つ。
俺はまんまと、罠にハマッたのだ。
「……クソッ!」