蒼天の絆~夜空の琥珀2~
 
「それはさっきセラちゃんが、郁人……だっけ、城ヶ崎の弟。アイツと城ヶ崎の家に向かってたから」


「なぜ!」


「なぜ!? それはさすがの俺もわからないというか……見たことねぇ兄ちゃんと一緒だったけど……」


「それはいつ頃のことですか!」


「あ、ついさっきっす。街はずれからここに来る前のことだから、ちょうど10分くらい前?」


「聡士くん、急ぎましょう!」


「はいっ!」


「え!? 俺ら置いてけぼり!? 待ってぇえええ!」



 事は一刻を争う。


 にも関わらず朝桐の馬鹿にタックルされてしまい、身動きが取れない。
 
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