蒼天の絆~夜空の琥珀2~
▼秋が来たら:若葉side
真っ赤な顔をしたと思ったら、予想通り、大慌てで家の中まで走って行ってしまった。
その際ドタドタ、バタッ、ドスン、ゴン、と凄まじい音がして心配だけれど、ここは気を遣って追いかけずにおく。
これでも充分、我慢したほうなのだ。
「…………ふぅ」
風が少し冷たい気がするのは、気のせい……だけではないな。
夏は終わり、秋が来る。
秋。
それが来るまでのもう少しの間、いつもと何ら変わらない日々を続けていたい。
そして、秋が訪れたら……。