蒼天の絆~夜空の琥珀2~
「……昔に比べると、ずいぶん丸くなったな」
「そう? 結構可愛い子供だったでしょ」
「よく言う。百戦錬磨のじじばばも真っ青だったぞ」
「仕方ないよ。環境が環境だったから」
せっかく笑い飛ばしたのに、雅宏さんが柄にもなく悲しそうに眉尻を下げた。
「俺が担当する前の……あの若造のせいだな」
「雅宏さん、それはもういいって」
「だが、お前をあんな風にしてしまったのは俺たち大人のせいだ。……あんな実験、知っていれば絶対にさせなかった」
「雅宏さん」
もどかしくなって、少しだけ声の調子を張る。