ミオちゃんにキス!!


「大好き、よ?ツィカ」


なんて、恥じらいながら囁くから――。


身体、いえ…ロボットには不必要な機能が…。


「………っ!?」

まさか。

まさかまさか…!!


初めてのことに動揺し、僕はベッドから飛び起きました。

「ツィカ…?どうしたの?」

「信じられません……!どう対処すればっ…」

この機能、一体どういう仕組みでこんなっ…!


「ツィカ?」

「す、すみません!」

「へ?ツィカ!?」


バタバタと慌ただしく、僕はリリカの部屋から飛び出しました。

まさかまさかまさか。

高校生になったリリカの「大好き」で反応するなんて…!!

どうなってるんですか!?

視覚的問題?

聴覚的誘惑?

体内の熱が一定の基準値を超えると作動するようですが…。

熱が上がる理由は?

リリカの可愛い姿や甘い声を感知すると上昇するんですか?

もしそうだとしたら、こんなものを取り付けた景臣は変態決定です。

「ハァ…」


なんて機能だ……。


階段でしゃがみ込み、ゆっくりと深呼吸。


「ラクラミオアーラを、馬鹿にできませんね…」

まさか、この僕が欲情を覚えるなんて…。

いや、しかし。

リリカに対して、というのが救いですね。

他の人間になんて考えられませんが、リリカになら…。

「……悪くは……ないですね」










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