ミオちゃんにキス!!


 それから僕はハタキと掃除機を両手に家の中を行ったり来たり。

無駄に広いんだよ、この家は。

リビングやキッチン、風呂場がある一階。

リリカの部屋がある二階。

のみならず、地下には景臣の研究室がある。

「今日は地下も掃除するか…」

景臣が死んでからは、あまり出入りしなくなった地下研究室。

たまに自己メンテナンスしに降りるけど、月一くらいだし。


地下への階段を降り、研究室のドアを開ける。

電気を付けたら、埃っぽい室内が視界に入った。


景臣はここで「僕ら」を造った。

精巧な機械人形。

人間とよく似た――けれど決して人間にはなれない…マシン。


昔、景臣に言われた。



――恋が知りたい?うーん…そう言われてもなぁ…。お前には無理かもしれないぞ?



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