ミオちゃんにキス!!

それ以降、僕が無駄に作り上げてしまったファイルを景臣に見せては助言をもらうという日々が続いた。


僕の自発的な作業は全てリリカがカギだ。

僕の世界はリリカを中心に回ってる。

だから、リリカばかり見てしまう。

いつもリリカを第一に考えてる。

と思ってた。


違う。

僕は「そう」あるように造られた存在。

リリカを第一に考えるようプログラムされた機械人形――。


これは、僕の「心」じゃない。



――なら、「お前」はどうしたい?



ふと聞こえた、景臣の声。



――「ラクラミオアーラ」は、どうしたいんだ?




その時の僕は、こう答えた。



――私は、男になりたい



まだ女性体だった頃。

恋を知って、リリカの心よりも初めて「自分」を優先した。



――お前が男性体になったら、リっちゃん泣くぞ?



わかってた。

リリカは綺麗で可愛い理想のお姫様を自分に見出だしてる。

それを崩したらリリカは傷つくだろうね。

けど、「だからこの選択肢を排除する」って考えるのは、プログラム通りのラクラミオアーラだ。



――私は、変わりたい



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