ミオちゃんにキス!!

「うわっ!?」

「なんだ?急に」

「動くのかな~?」

クラスメートが驚く声を聞きながら、私も口をあんぐり開ける。


え…?

もしかして、起動した?


次の瞬間、四人は一斉に同じ言葉をしゃべり出した。



「榎本リリカの音声を認証。起動します」



……え


えええええっ…!!!!!?


ま、まずいよ!

こんなとこで起動なんて!!


私が慌ててもどうしようもなかった。

四人は完璧に覚醒した。

ガラスケースの内側で。



「リっちゃん!リっちゃん!リっちゃ~ん!!」

私の名前を連呼して勢いよく椅子から立ち上がったのはローズちゃんだった。

私を視界に入れるなり、飛び掛かろうと――間違った、抱き着こうとしてくる。

ローズちゃんの得意技。


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