ミオちゃんにキス!!
「おーい。ツィカくん。どうやって出ればいいと思う?」
アルも椅子から立ち上がった。
赤い髪をかき上げながら怠そうに周りを見回してる。
「アルアル!パンチよ!パンチしてガラスケースをぶっ壊すの!!」
「おいおいローズちゃん、本気かよ。俺の手は繊細な作業用に造られてるんだよ?荒っぽいことはフィールくんに頼んでくんない?」
ちらりと隣にいる金髪王子様――フィールを見る。
え…フィールならいいの?
フィールだって楽器演奏とかしたりするんだよ?
昔は私にピアノ弾いてくれたもん。
「フィルフィル!一緒にパンチしましょう!早くしないとリっちゃんが泣いちゃうわ!そんなの嫌よ!」
ローズちゃん、私は大丈夫だから…その~…。
「マイ・プリンセスを助けるためか…。わかった。協力しよう」
フィール!?
本気なの!?
というかマイ・プリンセスはいい加減ヤメテ~!!