ミオちゃんにキス!!
それからリリカはフィールにリビングの掃除を命令した。
ちなみにツィカは地下掃除、ローズは風呂掃除。
アルは…。
「ねえねえ、リっちゃん。俺と一緒に買い出し行かない?」
「アルと?行く行く!」
僕から離れてスキップしながらついて行こうとするリリカ。
ニヤニヤ笑うアル。
「ちょっと待った!」
僕が腕を掴めば、リリカは振り向いてくれた。
「何?ミオちゃん」
「僕にはさっきの発言、“俺と一緒にデートしない?”って聞こえたんだけど?」
「わお、ミオちゃん。聴覚機能イカレちゃったの?地下でメンテしておいで?」
「ふざけるなアル。君の言葉の裏に隠された本音を分析しただけだよ」
ギンと睨んでやれば、アルは降参というように手を上げた。
「全く…嫉妬深いねぇ。ならミオちゃんも一緒においで」
「は…?」
なんでそうなるの?
「わーい!ミオちゃんも一緒!」
……ま、いっか。
リリカ喜んでるし。
「た・だ・し」
三日月のようにアルの唇が曲がった。
胡散臭い笑み。
良からぬことを企んでるな、アルツァール。
僕の分析は見事的中した。
出掛ける前、地下の研究室に連れて行かれた僕は、アルによって無理矢理女装させられた。