ミオちゃんにキス!!
間近にある赤いガラス玉の瞳を見つめて囁く。
そしたら、なぜかミオちゃんが目を見張った。
ん…?どうしたのかな?
「リリカって、真正のマゾヒスト?」
「え?」
「君をイジメる僕が大好きだなんてさ」
「はい!?あっ、違うよミオちゃん!私のために頑張ってくれたミオちゃんが大好きって意味で…!」
慌てて誤解を解こうとしたら舌をベーッと出されて、さらにギューギュー抱きしめられた。
「バーカ。わかってるよ」
ミオちゃん…!
「バカ」なんて、ヒドイ言葉なのに…今の響きはとっても甘く聞こえたから不思議。
「ねえ、リリカ。このまま寝ていい?」
「このままって…」
抱きしめたまま?
「ま、リリカの拒否なんて聞かないけど。早く寝なよ?君が寝付くまで待機電源モードには切り替えないから」
ミオちゃんの手が優しく私の頭を撫でる。
気持ち良い。
とっても落ち着く。
大丈夫。
ミオちゃんはちゃんと私に優しくできてるよ。
自分で気づいてないのかな?
「ミオちゃん」
「何?」
「大好き」
不意打ちをかけて目を閉じたら、耳元でミオちゃんの小さな声が聞こえた。
「ありがとう――」