ミオちゃんにキス!!
――ア、アル…?
――な~に?リっちゃん
――どんなマホウ使ったの?
――それは……
ヒ・ミ・ツ。
別に魔法なんかじゃないけどね。
嘘も方便てやつ。
ネタバレしちゃったらカッコ悪いでしょ?
「ごちそうさまでした!美味しかったよ、アル」
おっと。
現実のリっちゃんがホットケーキを完食したみたいだね。
過去のファイルを見直すのはこの辺で終わりにしよっと。
「おかわりは?いる?」
「え?あるの!?」
「もちろん」
「ほしい!」
「ふふふ、そう言ってくれると思って……ジャ~ン!」
効果音を口にしながらリっちゃんの目の前に出したのは、ホットケーキ10枚重ね。
「うわっ!?いきなり出てきた!」
「出来立てだからね。冷めないうちにどーぞ」
「アル大好き~!いただきます」
再びフォークとナイフを握ったリっちゃんが俺を見る。
「ねえねえ、今回はどんな魔法使ったの?」
「それは……」
ヒ・ミ・ツ。
だよ?リっちゃん。