続編☆やっと捕まえた
「直人…ひっ…。」止まらない涙。
「葵!俺以外の男禁止!」
コツンと頭付き!
「バーカ!葵」

スルッと抱っこされて車に乗せられた?

自宅に着くと、

「お義母さん!子供達頼んでいいですか?」
「いいわよ!しっかりお灸をすえてね!!」
「わかりました!」
「やだ!直人!おろして!!」
ドアを開け、私の部屋へ。
ソファーにポンと下ろされた私。
「???えっと?」「浮気か??いい度胸してるな?」
「そんな…じゃ…うっ…」
直人の唇で言葉を塞がれる。

吸い込まれる様なキス。
息が出来ないくらいに力強く。
「なっ…お…っと」

暖かな掌が頬をふんわりと撫でる。
「待たせてごめんな。」
うんうん…。溢れる涙が頬をつたう。
綺麗な細く長い指先でそっと拭ってくれる、
クシャクシャな笑顔で
「ふっ。かわいい。」

クスッと笑う。


シャツのボタンを外し
素肌にふれる直人。
「少し痩せた?ちゃんと食べないと。」
「ごめんなさい。頑張って…食べたつもりなんだけど…。」
「もう、寂しい思いしなくていいから
元気になろうな?」
直人の声。確認するように
胸の中に顔を埋めた。
心の中で私は呟いた、
あなたに触れたい。

声にならない感情。
確かめるように触れる頬。

ここに、確かに直人がいる。

しなやかな指先が素肌を撫でる。

「な…お…と」
「葵…。泣き虫。ふっ」
重なり合う唇。

ずっと、逢いたかった、
溢れ出す感情が、
涙となり頬を伝う。
「すきだよ。愛してる。」
耳元で優しく囁く直人。
身体中の寂しさという毒がゆっくり溶かされて
私の中の暗く閉ざされた部分が
直人の魔法のカギで一つ一つ
開けられてゆく。
「かわいい…。葵…」

重なり合う二人。
額からじんわりと光る汗
恍惚の表情を見せる直人。

互いの熱を感じ合う。

溢れ出す愛。

何度も押し寄せる波。

私は、
「なお…と…もう…」
離れて居た時間を取り戻すように
直人の髪、頬、唇、
触れる掌。
「葵…。俺は、ここに居るよ、」背中に
感じる肌の温もり。
背中にまわす手が離さないと主張する。
「葵…。俺の葵…」
弾けるように高ぶる熱。
甘く柔らかな時間。

慣れない海外生活に必死で努力をして
たくさんの友人を作るまでになっていた

だから…。離れていても大丈夫と
まして、母国、日本に帰れば
みんなが居てくれる。
育児だって協力してくれる親たちも居て
そう思ってた。でも…
違ったんだ。

俺だって、いつも笑って…疲れた身体に
癒しを注いでくれる葵と
離れて居るなんて…。それでも…
俺は、会社を守らなければいけない。
何千人という家族をこの肩にのせている。
必死だった。事業も上手くいって
ようやく、帰国出来るまでになった
矢先の電話。
この腕の中に一刻も早く抱きしめたかった。
< 14 / 25 >

この作品をシェア

pagetop