無限の青空
聖南高校

窓の外を眺めていると、車が止まった。

運転手が車のドアを開ける。
私が車から下りると、運転手は車に乗り込み静かに車を発車させ帰って行った。


視線を前へ戻し、今日から通う県立聖南-セイナン-高校を見上げる。

不良校の割には校舎がキレイなようだ。


校門をくぐり、人の視線を感じながら何やら人が沢山群がっている場所に向かう。

あァ、そうか‥クラス分けの紙を見ているのか‥と1人で納得し、1人1人が個性的で派手な新入生達を横目に、紙を見る。

どうやら、A組からD組までの4クラスあるらしい。


とっとと自分の名前を見つけて、この息苦しい所から抜け出したい。

A組から順番に見ていこうと思い、A組の生徒の名前が記された行を目で追っていく。

‥‥‥‥‥矢口‥‥山田‥‥湯川‥‥‥凛条‥あった。

A組か‥。早く見つかって助かった。
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