キライになりたい曲
「わかってるのかなー?
なんであんなやつのことまだ引きずってるのか、私は分かんない。
しかも3か月でしょ?」
「期間は短かったけど、、」
「けど?」
「思い出は、たくさんあったんだよ」
どんなに仕事で帰りが遅くなっても
かけてくれてた電話。
家にくると作ってくれた味濃いめのごはん。
ベッドに2人で寝転んでみたDVD。
彼のキスはまるでいたずらっ子みたいで、
一つになるときはたまらなく優しかったこととか。
思い出すと、キリがないんだ。
いつの間にか彼が私の家にいることが当たり前になってて。
…もう、日常だったの。
「あのね、秋季。
思い出は過去なの。
過去はキレイに残るものなの」
夏海の突き刺さすような瞳がいたい。
「前に、進まなきゃ
無理矢理にでも、前に」
だけどこれは、夏海のやさしさ。