卒業~最後のラブレター~
「あれは告白って言わねーよ。
だって返事いらないって言われたもん俺」
そりゃあ‥‥言ったけど。
あれは私なりに一生懸命考えたセリフで告白をしたのに。
康毅はそれすらも告白とは思ってくれていなかったんだ。
「‥‥だってそれは康毅に好きな人がいるって知ってたからじゃん」
ポツリと言葉を発する私。
「‥‥そんなんわかんねーじゃん」
予想外の言葉に少し驚く私。
てっきり
明奈のことはふるにきまってる。
とか言われるものだと思ってた。
今までそう言われてきたんだもん。
「なんだよその顔。
ブスが余計にブスになってるぞ」
「ひ、ひどっ!」
康毅はなぜか私にだけは冷たいというか毒舌。
他の女子には優しいくせに‥‥。
このことを男友達に相談したら、
明奈のこと女として見てないからじゃね?
とか言われたっけ。
ふむふむ。納得。
って思っちゃったなぁ。
ガラガラー
「はーい、じゃあ卒業式始まるんで体育館移動!」
担任が教室に入ってきてそういう。
卒業式が始まる。
卒業式が終わったら私は康毅からも卒業するね。