卒業~最後のラブレター~
「‥‥明奈、泣いてんの?」
柄にもなく心配そうに私を覗き込む康毅。
康毅のこうゆうところがダメなんだってば‥‥。
期待なんてするだけ無駄なのに。
「な、泣いてないよっ!
てか‼︎その手紙ちょー長文だからね。
康毅、国語力ないから嫌がらせ〜」
なんとか涙がこぼれずにすんだ。
「うわ、明奈性格わりぃ〜。
俺、最後まで読まねーぞ」
うそ。
読むくせに。
そうゆうところはしっかりしてるもんね康毅は。
「じゃあね‼︎
卒業しても元気でね‥‥」
「お、おう‥‥」
私は教室を出た。
出た途端に我慢していた涙が溢れだした。
康毅は今、私の手紙を読んでくれているのかな?