私は蝶。
塾の帰り道。
あたしは夜道歩いてた。
気がつけばあたしは、誰かに引きずられ知らない車の中にいた。
あたしの長い髪があたしの目を隠す。
取り払いたいが手が押さえつけられていて動けない。
何が起きたかわからない。
だけど、嫌な予感と無数の手があたしの身体を触るから、
必死に声枯れても必死に叫んだ。
「いやああああ!!!!」
冷たい。気持ち悪い。痛い。痛い。痛い。
助けて。
あたしは道路に転がり落とされた。
陰部から出血した血が太ももを気持ち悪く撫でる。
あたしは猛スピードで逃げていく車のナンバーを覚えた。
4桁の番号を忘れないように何度も何度も呟きながら110を押した。
警察が出た。とりあえず覚えたナンバーを言った。メモした所、何があったか説明しろと言われ、やっと。
やっとあたしは脳が停止した。
止まらない震えと止まらない嗚咽。
「ぐすっ…んぐっ…レ…ひっ…レイプに…遭いました。」