3日限りのルームシェア
「もし知香に彼氏が出来たらどうするの?彼氏ができたよ~~って
兄貴に報告するだけでいいの?」
樹は肩を落としながらうなづいた。
そんな樹の姿を梓は見た事がなかったため心底驚いていた。
こりゃーかなりの重症だと梓は思った。

しばらく沈黙が続いた。
すると梓はアイスコーヒーをずずずーっと勢いよく飲むと
「わかった。」と声をあげた。
樹は顔をあげると口角を上げた梓が
「多分、今のところ知香は兄貴の事何とも思ってないね。今までもなかった
と思う。でも・・・・知香と兄貴がうまくいったら
私と知香は親戚になるんだよね。・・・・だったら・・・兄貴に有利な情報があったら
メールで知らせるよ。でも私の口から知香に兄貴をすすめる事はしないわよ。
あくまで、きっかけ作りに協力するだけ。それでもいいの?」
樹は大きく頷く。
「じゃあー。とりあえず私に任せて・・・あ!でも兄貴こそアメリカで金髪
女とデキちゃったりしたら困るからその辺注意してね!」

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