あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。



私情を挟むことは許されない。


もともと俺にはこういった政略結婚が来るはずだったのだ。


何が悪いのだろうか。



この胸の奥のモヤついた感情は……なんなのだろう。




〈……王子よ、大丈夫か〉

「……ああ。 ただ──少し、ゆっくりしたい」

〈……承知した〉




俺の言葉に、ボルトは頷き、歩み始めた。


向かうは、オスガリアの城下町だ。


あそこは今、人の住める状況ではなく、人通りはないだろう。


 俺たちは、城の門から城下町へと向かっていった。





***







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