あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。





 さらにそれから城へ戻れば、ブルーベリーのお菓子がたくさん出てきて、これでもかというほど食べさせられた。


その菓子自体は美味なのだが……。


 この量は、ないだろ……。


さっきはこれでもかというほどの量の昼食を食べさせられた後だ。


 胃もたれする……。


顔には出さずに少しずつ食べ、幾つかを平らげると、それを見て満足したのか、ローズ姫はようやく離してくれた。



「また来てくださいまし」



と、毎度のことながら、決め台詞を残して。




***



「ボルト」

「ブルルル……」



 肩に乗っていた小型サイズのボルトは、身体を大きく戻してやると、頭をふってから俺を鼻先で突いた。


 心配してくれているのがわかる。



「いつもすまないな」

〈案ずるな。 俺はカカオが好きだから、自ら進んでやっているんだ。 それに、俺はカカオの使い魔で、相棒だ〉

「……そうだったな」




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