あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。
もとは、とてもキレイで澄んだ水があちらこちらに流れていて、水の都とも言われていたオスガリア。
それが、今となってはすべてが枯れ、ひとが生きていくのも精一杯。
豊かだった水源と植物たちは、すべてが朽ち果てた。
それは、あるひとつの出来事によって、すべてが逆転してしまったのだ。
オスガリアには、『天使』がいると言われていた。
天使は、天界ルクティアにしかいない、神聖なもの。
天使がいると、幸せが訪れ、生きるのが不可能といわれるほど枯れていた大地さえも蘇ったという。
天使が流すその涙は、“すべての始まり”を表している。
その涙は、癒しの力を持っているのだ。
天使かいると言われていたオスガリアは、その天使のおかげで栄えていた。
国民すべてがその天使を崇め、王族さえも頭の上がらない存在。
けれど、そんなある日、反乱が起きた。