あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。




 そして、背中を向けてしまう。


 けれど、見えてしまった。


 その顔が、わずかに赤く染まっていたことに。



「んだよ」

「シュガー、ありがとな」

「……おう」



 おかげで、きちんと自分の気持ちを理解することができた。


 俺は、まおが好きだ。


 ローズ姫など知らない。


 俺のなかには、まおしかいない。


シュガーの言うように、まおには他に想い人がいるのだろう。


それは、俺ではないかもしれない。


それでも。


 たとえ、戦争になろうとも、俺は全てを守り抜く。


 誰も、傷つけさせたりはしない。



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