あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。
「っわ、ぁ……」
思わずつむってしまっていた目を開くと、さっきとはまるで雰囲気の違う部屋にいた。
さっき見てきたお城の中とは違い、落ち着いた雰囲気の部屋。
クリーム色や、ブラウン色が主に使われていて、ここはお城の一部屋というより、普通の家のようだった。
それでも、上を見上げればホールにあったものよりは小さいものの、豪華なシャンデリアがついていて、キラキラと琥珀色に輝いている。
窓も出窓になっていて、程よく日光が部屋に注ぎ込んでいて、とてもオシャレだった。
壁側にあるベッドもなんと、天蓋付き!
レースがキレイにあしらわれていて、クッションもベッドを全て埋め尽くしてしまいそうなほどあり、ここは高級ホテルのような気さえもしてきてしまった。
「ここ、すごい! とってもオシャレ! なんのお部屋?」
あたしはカカオに怒っていたことなどすっかり忘れ、豪華な部屋にはしゃぎまくる。
カカオは少し呆れたような顔をして……。
「ここはお前の部屋だ」
そう、言った。