あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。
あ、あたしの部屋!?
こんな豪華なとこが?
「あたしが寝泊まりするの?」
「ああ」
「本当にいいの?」
「……そう言っているだろう」
カカオは怪訝そうな顔をして、あたしを見下ろした。
やったあ!
あたしは心の中でガッツポーズ。
こんなところに泊めてもらえるなら、あたし魔女やってもいいかも……。
「ところでここってどこ?」
たぶんカカオの魔法によってここに瞬間移動されたから、ここがどこなのかわからない。
カカオは部屋のドアに近づいていく。
あたしもその後ろから、廊下を覗いた。
窓から見た景色は結構高かったし、城下町も見えた。
高い塔の上の方なのかな……。
確か中央にメインのお城があって、左右に塔が二つずつ立っていたはず。
それで、城下町が見えたから……右側の手前の塔かな?
頭の中で、なんとなく想像が出来た。