憎たらしいほど君が好き
重本 霞(Shigemoto Kasumi)、16才。
霞なんて名前だといかにもか弱そうな印象があるけど、私は全く逆。
外見云々ではなく、性格の話だ。
復讐を糧に生きる、ただの汚い女。
カオルは私がストーカーに追われるのを恐れてマリカさんが名付けてくれた偽名だ。
また、携帯が着信を知らせた。
今度は電話らしい。
マリカさんを窺うと、
「休憩してるんだしいいよ。好きな人からの電話なら尚更」
快く許可をくれた。
ありがとうございます、と会釈してから通話ボタンを押す。
「もしもし」
『霞?俺俺ー』
「オレオレ詐欺みたいだよ、真人」
電話の奥で真人が笑っているのが分かる。
霞なんて名前だといかにもか弱そうな印象があるけど、私は全く逆。
外見云々ではなく、性格の話だ。
復讐を糧に生きる、ただの汚い女。
カオルは私がストーカーに追われるのを恐れてマリカさんが名付けてくれた偽名だ。
また、携帯が着信を知らせた。
今度は電話らしい。
マリカさんを窺うと、
「休憩してるんだしいいよ。好きな人からの電話なら尚更」
快く許可をくれた。
ありがとうございます、と会釈してから通話ボタンを押す。
「もしもし」
『霞?俺俺ー』
「オレオレ詐欺みたいだよ、真人」
電話の奥で真人が笑っているのが分かる。