ある男の子と女の子の秘密のお話
哲郎の謹慎が終わるまで
私は、いつも
カレンダーを見ていた気がする
明日の朝には
哲郎は電車に乗ってくるはずだ!
私は自宅のカレンダーに
赤いペンで☆の印を書いた。
私の中のクエッションマークは
いつ、消えるのか…?
そればかり気になった。
カレンダーの☆印の通り
哲郎は朝の電車に戻ってきた!
みんなと同じ通学時間
すごく背が高い哲郎は
みんなより頭1つ大きかったから
すぐにわかった…。
2週間も姿を消していた哲郎に
みんなが
質問の集中攻撃をしている
哲郎は、普通に
「風邪ひいてたw」
って笑いながら答えてた。
私は、少し遠目で
哲郎を見ていた
やっぱり、話しかけるタイミングが
見当たらない…
哲郎の周りには
人だかりができている
哲郎は、笑っていたけど…
謹慎部屋にいる時の笑顔とは
全く違っていた。
やっぱり…何かが違う!
そんな事を考えながら
哲郎を見ている私が
目についたのかもしれない。
サトル君が、私のことを
ニヤニヤしながら見ていた
哲郎の後ろに立っていたサトル君は
私に向かって
手でジェスチャーをした
サトル君は、哲郎の背後から
哲郎の方を指指して
(こいつ!こ・い・つ!)
と、口を動かした
私も、コクコクと首を縦にふって
(うん、うん…)
サトル君は、
手を自分の口元に持ってきて
鳥がくちばしを
開け閉めするような
ジェスチャーをしながら
(う・そ!嘘ついてる!)
って、口元だけ動かした…
私も、さっきより少し大袈裟に
コクコクと
首を縦に大きく降った
そんな、私とサトル君の
ジェスチャーゲームに
気がついたのか
哲郎が、チラッと
私とサトル君の顔を
交互に見てる。
哲郎は、他の人に
気がつかれないように
下を向いて…
後ろに立っている
サトル君のお尻の辺りを
足で蹴ったw
サトル君は
お腹を抱えて笑ってる
私も、口元を抑えて
笑い顏が見えないように
下を向いた… w
隣に座っていたマキちゃんが
心配そうに言った
「ん?ヒカちゃん?
どうかしたの?」
「ごめん!ごめん!
大丈夫!面白い会話が
聞こえちゃっただけだよw」
って、ごまかした
まるで、たくさんの人が乗ってる
この車両の中で…
私と、哲郎と、サトル君の
秘密のサークルができているような
不思議な感覚だった。
人気者の哲郎君は相変わらずで
それからも、みんなの前で
私に話しかけることはなかった
愛想がない
挨拶も何も変わらない
そんなに私のことが嫌なの?
そんな日々が流れていって…
私の中のクエッションマークは
自然に…消化されていった
イケメンはやっぱり苦手!
私の心は、イケメンに対して
さらに頑固になっていた。
話さないし…
話しかけてもこない
たった1回の
ギュッってしたことなんて
何とも思ってない。
次から次に
話しかけてくる女の子が
たくさんいるんだイケメンは!
イケメンは忙しいんだ!!
卑屈になっている自分に…
ため息が出た
私も、モテない方じゃ
なかった…と思う?
自惚れしているわけじゃない
中学から、今まで
何人から告白されただろう?
数えたことはなかったけど
中学の頃は
あまりいい思い出はない。
どの男の子も本気で
私に告白しているようには
思えなかった
彼女が欲しくて
告白している…そう、思えた
周りの友達は
次々に彼氏や彼女ができて
キスしたり、SEXした話しを
よく聞かされた
でも、相手のどんな所が好きとか
相手が、どんな人だとか
そんな話はあまり出てこない
はじめてキスした…
はじめてエッチした…
そうゆうことを…話したい
お年頃だったのかもしれない。
私も2人くらいと
デートしてみたりしたけど…
軽くキスされても
何も、トキメキかないし
ドキドキもしなかった
そして、すぐに別れてしまい
2回、3回と
デートを重ねることはなかった
告白さえも受け入れられなくて
お友達で終わったあの頃の私
ネガティブなのか…頑固なのか
不感症なのか??
(これは、まだ不明か)
冷めているのか?
なんとなく…
恋愛を進めるとゆうことができない
それが私の性格?
本当に人を好きになりたい
夢を見ている夢子ちゃん?
白馬の王子様を待っているわけじゃ
ないんだけど
ただ、一緒にいてドキドキする
恋愛をしたかった…
この頃、私の彼氏と呼ばれていた
他校の彼は…おしゃべり専門
変ないやらしさはまるでない男の子
出会いは
私がいつも行くコンビニ
中学3年くらいから
そこのコンビニに通うようになって
高校1年の冬に告白された
「とりあえず、お話をして…
仲良くなることからはじめましょう。」
と、返事をした覚えがある
その返事で、彼氏になった
お付き合いの期間は
1年半…1ヶ月に1回くらいのデート
2時間くらいで帰宅する
手を繋いだのはほんの少し
軽いキスは2回…しかもおでこ…w
真面目な彼は、勉強も忙しく
兄弟も多いので
進学の為の、アルバイトも大変そう
3年生が卒業式を迎えた春に
進学を目指していた彼は
県外の大学に行った…
もちろん、友達ではないけれど
恋人と呼ぶほどの
関係じゃなかった私達は
ファミレスで最後に食事をし
大学が休みに入ったら
こっちに戻ってくるから…
「そこ時にまた!」
そんか感じの…さよならだった
私の心の中も
寂しさを感じることもなく
「またね!」
って感じ
大好きな恋人になれないまま…
彼は県外に出て行った
こんなので良かったの?
付き合う必要があったのかな?
毎日忙しい彼の時間を使い
大好きになれないまま、別れる…
はじめから大好きになれるなんて
思っていなかった。
中途半端な気持ちのまま
1年半も付き合っていた
自分がだらしなく思えた…
女の子ばっかりの
看護科にいる私は
他の女の子が持っている
可愛らしさが…私には欠けている
冗談でも「大好き!!」って
言える可愛らしさが私にはない。
………………
せっかくの春休みなのに
私は、朝はやくから、学期末に
出し忘れた提出物を1つだけ…
職員室まで
持って行かなければならなかった
看護科は提出物が多い…
春休みという事もあったけど
3年生のいなくなった学校は
部活生までも
活気がないように感じた
来年は、私達がいなくなるんだ
高校生活なんて、あっという間…
私は、先生に提出物を渡し
さっさと帰って、昼寝でもしようと
自分の下駄箱に向かう階段を
ゆっくりと…下りていた
下の方から、男子の話し声がして
哲郎と、サトル君が
階段を上がって来た
2人とも背が高いので
このツーショットは
やたらと目立つ
私のことに…
先に気がついたのは哲郎
哲郎が私に気がついて
サトル君との話しをやめたので
サトル君も、私に気がついた
哲郎は、階段を上る足を止めた。
サトル君はわざとらしく
「俺、日誌出してくるから!」
と言いながら、職員室の方へ階段を
2段飛ばしで駆け上がって行った
哲郎は無言のまま…
私の方に向かって
ゆっくりと階段を上がってきて
私の目の前に立った
哲郎は
私より階段の1段下にいるのに
それでも、まだ哲郎のほうが
私より背が高かった。
哲郎は、いつもとは違う
あの時の笑顔を、私に向けて言った
「ヒカリにやっと会えたー!」
「……何言ってるの?
いつも、電車にいるじゃん」
「話しかける時間がない!!」
うん…もっともな!お答え!
「ヒカリ…この間みたく
ギュってしていい?…」
「はい?!」
あまりのビックリに
声のトーンがかなり上がった
何を言い出すんだ!
このイケメンは!
頭、大丈夫なのか?
それに…やっぱりこの間は
ギュだったのか
背中だったから
わかににくかったけど
やっぱり、ギュって…したんだ
そんな事を考えていると
私の手を取って
哲郎は、階段をゆっくり下りて
下駄箱に行く途中の
小さな踊り場に
私を連れて行った
周りには誰もいない
春休みで人の声さえも聞こえない
私の手を握ったまま
私の目をしっかり見て
哲郎はもう一度言った
「ギュして…いい?」
えっ?…この人本気なの?
でも、哲郎の顔は真剣だ
仲良くもない男の子と
ギュって、していいわけがない!
私は、何と返事をしたらよいのか
わからなかった……
そんな時に限って
なぜか、サトル君も
職員室から出てくる気配がない。
日誌を…
渡してくるだけじゃなかったの?
サトル君?
私は、いつも
カレンダーを見ていた気がする
明日の朝には
哲郎は電車に乗ってくるはずだ!
私は自宅のカレンダーに
赤いペンで☆の印を書いた。
私の中のクエッションマークは
いつ、消えるのか…?
そればかり気になった。
カレンダーの☆印の通り
哲郎は朝の電車に戻ってきた!
みんなと同じ通学時間
すごく背が高い哲郎は
みんなより頭1つ大きかったから
すぐにわかった…。
2週間も姿を消していた哲郎に
みんなが
質問の集中攻撃をしている
哲郎は、普通に
「風邪ひいてたw」
って笑いながら答えてた。
私は、少し遠目で
哲郎を見ていた
やっぱり、話しかけるタイミングが
見当たらない…
哲郎の周りには
人だかりができている
哲郎は、笑っていたけど…
謹慎部屋にいる時の笑顔とは
全く違っていた。
やっぱり…何かが違う!
そんな事を考えながら
哲郎を見ている私が
目についたのかもしれない。
サトル君が、私のことを
ニヤニヤしながら見ていた
哲郎の後ろに立っていたサトル君は
私に向かって
手でジェスチャーをした
サトル君は、哲郎の背後から
哲郎の方を指指して
(こいつ!こ・い・つ!)
と、口を動かした
私も、コクコクと首を縦にふって
(うん、うん…)
サトル君は、
手を自分の口元に持ってきて
鳥がくちばしを
開け閉めするような
ジェスチャーをしながら
(う・そ!嘘ついてる!)
って、口元だけ動かした…
私も、さっきより少し大袈裟に
コクコクと
首を縦に大きく降った
そんな、私とサトル君の
ジェスチャーゲームに
気がついたのか
哲郎が、チラッと
私とサトル君の顔を
交互に見てる。
哲郎は、他の人に
気がつかれないように
下を向いて…
後ろに立っている
サトル君のお尻の辺りを
足で蹴ったw
サトル君は
お腹を抱えて笑ってる
私も、口元を抑えて
笑い顏が見えないように
下を向いた… w
隣に座っていたマキちゃんが
心配そうに言った
「ん?ヒカちゃん?
どうかしたの?」
「ごめん!ごめん!
大丈夫!面白い会話が
聞こえちゃっただけだよw」
って、ごまかした
まるで、たくさんの人が乗ってる
この車両の中で…
私と、哲郎と、サトル君の
秘密のサークルができているような
不思議な感覚だった。
人気者の哲郎君は相変わらずで
それからも、みんなの前で
私に話しかけることはなかった
愛想がない
挨拶も何も変わらない
そんなに私のことが嫌なの?
そんな日々が流れていって…
私の中のクエッションマークは
自然に…消化されていった
イケメンはやっぱり苦手!
私の心は、イケメンに対して
さらに頑固になっていた。
話さないし…
話しかけてもこない
たった1回の
ギュッってしたことなんて
何とも思ってない。
次から次に
話しかけてくる女の子が
たくさんいるんだイケメンは!
イケメンは忙しいんだ!!
卑屈になっている自分に…
ため息が出た
私も、モテない方じゃ
なかった…と思う?
自惚れしているわけじゃない
中学から、今まで
何人から告白されただろう?
数えたことはなかったけど
中学の頃は
あまりいい思い出はない。
どの男の子も本気で
私に告白しているようには
思えなかった
彼女が欲しくて
告白している…そう、思えた
周りの友達は
次々に彼氏や彼女ができて
キスしたり、SEXした話しを
よく聞かされた
でも、相手のどんな所が好きとか
相手が、どんな人だとか
そんな話はあまり出てこない
はじめてキスした…
はじめてエッチした…
そうゆうことを…話したい
お年頃だったのかもしれない。
私も2人くらいと
デートしてみたりしたけど…
軽くキスされても
何も、トキメキかないし
ドキドキもしなかった
そして、すぐに別れてしまい
2回、3回と
デートを重ねることはなかった
告白さえも受け入れられなくて
お友達で終わったあの頃の私
ネガティブなのか…頑固なのか
不感症なのか??
(これは、まだ不明か)
冷めているのか?
なんとなく…
恋愛を進めるとゆうことができない
それが私の性格?
本当に人を好きになりたい
夢を見ている夢子ちゃん?
白馬の王子様を待っているわけじゃ
ないんだけど
ただ、一緒にいてドキドキする
恋愛をしたかった…
この頃、私の彼氏と呼ばれていた
他校の彼は…おしゃべり専門
変ないやらしさはまるでない男の子
出会いは
私がいつも行くコンビニ
中学3年くらいから
そこのコンビニに通うようになって
高校1年の冬に告白された
「とりあえず、お話をして…
仲良くなることからはじめましょう。」
と、返事をした覚えがある
その返事で、彼氏になった
お付き合いの期間は
1年半…1ヶ月に1回くらいのデート
2時間くらいで帰宅する
手を繋いだのはほんの少し
軽いキスは2回…しかもおでこ…w
真面目な彼は、勉強も忙しく
兄弟も多いので
進学の為の、アルバイトも大変そう
3年生が卒業式を迎えた春に
進学を目指していた彼は
県外の大学に行った…
もちろん、友達ではないけれど
恋人と呼ぶほどの
関係じゃなかった私達は
ファミレスで最後に食事をし
大学が休みに入ったら
こっちに戻ってくるから…
「そこ時にまた!」
そんか感じの…さよならだった
私の心の中も
寂しさを感じることもなく
「またね!」
って感じ
大好きな恋人になれないまま…
彼は県外に出て行った
こんなので良かったの?
付き合う必要があったのかな?
毎日忙しい彼の時間を使い
大好きになれないまま、別れる…
はじめから大好きになれるなんて
思っていなかった。
中途半端な気持ちのまま
1年半も付き合っていた
自分がだらしなく思えた…
女の子ばっかりの
看護科にいる私は
他の女の子が持っている
可愛らしさが…私には欠けている
冗談でも「大好き!!」って
言える可愛らしさが私にはない。
………………
せっかくの春休みなのに
私は、朝はやくから、学期末に
出し忘れた提出物を1つだけ…
職員室まで
持って行かなければならなかった
看護科は提出物が多い…
春休みという事もあったけど
3年生のいなくなった学校は
部活生までも
活気がないように感じた
来年は、私達がいなくなるんだ
高校生活なんて、あっという間…
私は、先生に提出物を渡し
さっさと帰って、昼寝でもしようと
自分の下駄箱に向かう階段を
ゆっくりと…下りていた
下の方から、男子の話し声がして
哲郎と、サトル君が
階段を上がって来た
2人とも背が高いので
このツーショットは
やたらと目立つ
私のことに…
先に気がついたのは哲郎
哲郎が私に気がついて
サトル君との話しをやめたので
サトル君も、私に気がついた
哲郎は、階段を上る足を止めた。
サトル君はわざとらしく
「俺、日誌出してくるから!」
と言いながら、職員室の方へ階段を
2段飛ばしで駆け上がって行った
哲郎は無言のまま…
私の方に向かって
ゆっくりと階段を上がってきて
私の目の前に立った
哲郎は
私より階段の1段下にいるのに
それでも、まだ哲郎のほうが
私より背が高かった。
哲郎は、いつもとは違う
あの時の笑顔を、私に向けて言った
「ヒカリにやっと会えたー!」
「……何言ってるの?
いつも、電車にいるじゃん」
「話しかける時間がない!!」
うん…もっともな!お答え!
「ヒカリ…この間みたく
ギュってしていい?…」
「はい?!」
あまりのビックリに
声のトーンがかなり上がった
何を言い出すんだ!
このイケメンは!
頭、大丈夫なのか?
それに…やっぱりこの間は
ギュだったのか
背中だったから
わかににくかったけど
やっぱり、ギュって…したんだ
そんな事を考えていると
私の手を取って
哲郎は、階段をゆっくり下りて
下駄箱に行く途中の
小さな踊り場に
私を連れて行った
周りには誰もいない
春休みで人の声さえも聞こえない
私の手を握ったまま
私の目をしっかり見て
哲郎はもう一度言った
「ギュして…いい?」
えっ?…この人本気なの?
でも、哲郎の顔は真剣だ
仲良くもない男の子と
ギュって、していいわけがない!
私は、何と返事をしたらよいのか
わからなかった……
そんな時に限って
なぜか、サトル君も
職員室から出てくる気配がない。
日誌を…
渡してくるだけじゃなかったの?
サトル君?