お伽草子
「えっ?!」
と言って鈴音は自分の話しの途中でそう言う耒架の顔を、半ば怪訝そうに見つめた。
「だってそれって過去の事でしょう。だったら過ぎた事よりこれらこの高校に入ってからの北川君の姿を見てあげないと、可哀想だよ」
と耒架はやんわりとそう言って鈴音を諭した。
すると
「ま・まあね。確かに耒架の言う事は的を得ているわね」
と言ってそれ以降鈴音は唯斗に関する、情報を耒架に入れる事を一切止めた。
だが鈴音が仕入れてくるその話しを聞かなくなった事が、皮肉にもやがて耒架の人生に暗い影を落とす事になろうとは、この時の耒架には知る良しもなかった……。
と言って鈴音は自分の話しの途中でそう言う耒架の顔を、半ば怪訝そうに見つめた。
「だってそれって過去の事でしょう。だったら過ぎた事よりこれらこの高校に入ってからの北川君の姿を見てあげないと、可哀想だよ」
と耒架はやんわりとそう言って鈴音を諭した。
すると
「ま・まあね。確かに耒架の言う事は的を得ているわね」
と言ってそれ以降鈴音は唯斗に関する、情報を耒架に入れる事を一切止めた。
だが鈴音が仕入れてくるその話しを聞かなくなった事が、皮肉にもやがて耒架の人生に暗い影を落とす事になろうとは、この時の耒架には知る良しもなかった……。