暗闇の恋
こっちに着いてから…いや、こっちに着く前から歩の様子がおかしい。
何かよそよそしい態度になってるような気がしてしかたがない。
変わらず会話はしてるし、いつも通りに手も繋いで歩いてる。
でも何かが違う気がする。
少し無理してはしゃいでる様にも見える。
「歩…旅行嫌だった?」
「えっなんで?楽しみして来たよ!」
その言葉に嘘は感じない。
「いやなんかいつもと違う気がして…。」
そう言うと歩は黙って俯いてしまった。
「歩…?」
「虎ちゃんには嘘つけないね…」
どうゆう事だ?嘘ってなに?
「さっき…駅で道聞いてきた人いたでしょ?」
「あぁ…」
「あの人なの…」
あぁやっぱり…歩の好きだった人…。
「歩の片想いの人ってこと?」
「片想いの人だった人。」
過去形にして言い直した事が単純に嬉しかった。
「そうだったんだ…大丈夫?」
「何を話したとか聞かないの?」
聞かなくても平気。と、言えば嘘になる。
けれど、聞かなくてもいいやとも思える。
今現在、歩の隣にいるのは俺なんだ。
それだけで幸せだったりするから…。
「聞いた方がいい?歩は言いたい?」
「言いたいわけじゃないけど、隠してるみたいでヤダ。」
「じゃ聞きたい。何を話したの?」
「たぶん旅行に行くのがわかったんだと思う…行かないで欲しいって言われた。私が好きだからって…」
想像はしてたけど、そんな事なんて思ってなかった。
「でも、断ったよ!私には虎ちゃんがいるって。好きな人がいるって言った!」
「わかってる。歩の気持ちはわかってるから…俺は気にしてないよ。」
そう言ったけど、心も頭の中もモヤモヤとしてたまらない。
歩を突き放した奴が今更好きだなんて、ふざけるなよ!
……歩は本当にいいんだろうか?
俺がいなかったら、そいつの所に行ったんだろうか?
余計な考えが湧いてくる。
「虎ちゃん…私その人の所には行かないから。」
「…俺も歩には嘘つけないんだな。」
見えてるかのように、いつも気持ちを見透かす。
「私は虎ちゃんが好きだから…だから…」
必死に俺に伝えようとしてる、その姿がいじらしく思った。
「だから何?」
その先を聞きたくて問い出す。
「だからこの旅行に来たんだよ。」
そう言うと歩は顔を赤くして俯いた。
歩が言いたいことはわかった。
「旅行で何するの?」
顔を上げた歩の顔は真っ赤だった。
「もう!!虎ちゃんの意地悪っ!」
歩はそう言って俺の肩を叩いた。
その手は恥ずかしさを隠す為に必死になってる。
歩の手を掴んで抱きしめた。
「歩…いい旅行にしような。」
「うん…虎ちゃん、ずっと一緒にいようね。」
歩からのその言葉は俺の中の不安さを払いのけた。
「うん、一緒にいような。」
そう言って頭を撫でた。
「よし、さっまずはホテル行こう!」
「ヤダ!虎ちゃんってば!」
「違う違う!チェックインしようと思って…」
「あっ…もう帰りた〜い…」
とことん可愛すぎる。
歩の考えを正さず乗っかればよかった。
チェックインしたら出かける予定だったけど心が揺らぐ。
歩の期待に添いたくなる。
「歩…今日はチェックインしたらホテルに居ようか?」
邪な考えが頭をいっぱいにする。
「まだ3時だよ!?今日は夕食なしなんでしょ?」
「あ…うん。」
「じゃやっぱり出かけよう!」
歩の勢いに押され俺の邪な考えは頭から出て行ってしまった。
「そうだな…じゃ予定通りに出かけるか!?」
「うん!」
俺たちは空港で予約していたレンタカーに乗りホテルへ向かった。
那覇空港から車で1時間程の海沿いのホテルを予約した。
歩が見えないからといって安いホテルとかで妥協はしたくなかった。
それにきっと歩は気づくと思うから。
そう思った通り歩は部屋に入ってすぐに、色んな事に気付いた。
部屋の窓を開けると波の音と潮の香りがした。
「虎ちゃん!海すぐそこなんだね!凄く潮の香りがする!」
無邪気に笑う歩を見て、ここにしてよかったと改めて思った。
「じゃ行こうか。」
「うん。」
俺たちは車で晩御飯を兼ねて観光で国際通りに向かった。
何かよそよそしい態度になってるような気がしてしかたがない。
変わらず会話はしてるし、いつも通りに手も繋いで歩いてる。
でも何かが違う気がする。
少し無理してはしゃいでる様にも見える。
「歩…旅行嫌だった?」
「えっなんで?楽しみして来たよ!」
その言葉に嘘は感じない。
「いやなんかいつもと違う気がして…。」
そう言うと歩は黙って俯いてしまった。
「歩…?」
「虎ちゃんには嘘つけないね…」
どうゆう事だ?嘘ってなに?
「さっき…駅で道聞いてきた人いたでしょ?」
「あぁ…」
「あの人なの…」
あぁやっぱり…歩の好きだった人…。
「歩の片想いの人ってこと?」
「片想いの人だった人。」
過去形にして言い直した事が単純に嬉しかった。
「そうだったんだ…大丈夫?」
「何を話したとか聞かないの?」
聞かなくても平気。と、言えば嘘になる。
けれど、聞かなくてもいいやとも思える。
今現在、歩の隣にいるのは俺なんだ。
それだけで幸せだったりするから…。
「聞いた方がいい?歩は言いたい?」
「言いたいわけじゃないけど、隠してるみたいでヤダ。」
「じゃ聞きたい。何を話したの?」
「たぶん旅行に行くのがわかったんだと思う…行かないで欲しいって言われた。私が好きだからって…」
想像はしてたけど、そんな事なんて思ってなかった。
「でも、断ったよ!私には虎ちゃんがいるって。好きな人がいるって言った!」
「わかってる。歩の気持ちはわかってるから…俺は気にしてないよ。」
そう言ったけど、心も頭の中もモヤモヤとしてたまらない。
歩を突き放した奴が今更好きだなんて、ふざけるなよ!
……歩は本当にいいんだろうか?
俺がいなかったら、そいつの所に行ったんだろうか?
余計な考えが湧いてくる。
「虎ちゃん…私その人の所には行かないから。」
「…俺も歩には嘘つけないんだな。」
見えてるかのように、いつも気持ちを見透かす。
「私は虎ちゃんが好きだから…だから…」
必死に俺に伝えようとしてる、その姿がいじらしく思った。
「だから何?」
その先を聞きたくて問い出す。
「だからこの旅行に来たんだよ。」
そう言うと歩は顔を赤くして俯いた。
歩が言いたいことはわかった。
「旅行で何するの?」
顔を上げた歩の顔は真っ赤だった。
「もう!!虎ちゃんの意地悪っ!」
歩はそう言って俺の肩を叩いた。
その手は恥ずかしさを隠す為に必死になってる。
歩の手を掴んで抱きしめた。
「歩…いい旅行にしような。」
「うん…虎ちゃん、ずっと一緒にいようね。」
歩からのその言葉は俺の中の不安さを払いのけた。
「うん、一緒にいような。」
そう言って頭を撫でた。
「よし、さっまずはホテル行こう!」
「ヤダ!虎ちゃんってば!」
「違う違う!チェックインしようと思って…」
「あっ…もう帰りた〜い…」
とことん可愛すぎる。
歩の考えを正さず乗っかればよかった。
チェックインしたら出かける予定だったけど心が揺らぐ。
歩の期待に添いたくなる。
「歩…今日はチェックインしたらホテルに居ようか?」
邪な考えが頭をいっぱいにする。
「まだ3時だよ!?今日は夕食なしなんでしょ?」
「あ…うん。」
「じゃやっぱり出かけよう!」
歩の勢いに押され俺の邪な考えは頭から出て行ってしまった。
「そうだな…じゃ予定通りに出かけるか!?」
「うん!」
俺たちは空港で予約していたレンタカーに乗りホテルへ向かった。
那覇空港から車で1時間程の海沿いのホテルを予約した。
歩が見えないからといって安いホテルとかで妥協はしたくなかった。
それにきっと歩は気づくと思うから。
そう思った通り歩は部屋に入ってすぐに、色んな事に気付いた。
部屋の窓を開けると波の音と潮の香りがした。
「虎ちゃん!海すぐそこなんだね!凄く潮の香りがする!」
無邪気に笑う歩を見て、ここにしてよかったと改めて思った。
「じゃ行こうか。」
「うん。」
俺たちは車で晩御飯を兼ねて観光で国際通りに向かった。