ハコイリムスメ。
「じゃあ、今度は葵ちゃん連れてきてよ。いろいろ話があるからさ」
「わかった」



いったん部屋を出て、葵のところへ行った。
この後どうしようかな、なんて考えながらふと見た窓の外は、眩しい位に輝いていた。
もうすぐ、夏休みだもんなあ…うん、今度プールか海か川に行こう。

「葵、さっちゃんがお話あるって。いちごみるく、飲めた?」
「飲めたよー。ちとせくん、お話長かったね」
「うん、ごめんな」
「いいよっ」


にっこり笑った顔が、夏の太陽の光を浴びていて、俺の目にはまぶしかった。




「さっちゃん、連れて来たよー」
「こんにちは、葵ちゃん」
「こんにちはー」

さっちゃんがちょっと驚いた顔で俺を振り返った。



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