ハコイリムスメ。
「………ん、久しぶりのちゅーだぁ」
「アホ、そゆこと言わないの」


ペシッと頭を軽く叩いた。
っていうか、全然久しぶりじゃないだろ、キス。
この前だってしたじゃん。

美佐は満足げに笑って、俺に両腕を巻き付けた。

いつまでたっても離れようとしないし、話そうともしないので、先を促す。


「…もしもし?暑いんだけどー。てか、教えろよー」


あ、あからさまに目をそらしたぞコイツ。


「なあーちゃんと」
「お腹減っちゃった!!ちとせ、何その袋っ」
「え?」

美佐の目線と声につられて足元を見た。

「………ヤベ」

忘れてた!

慌てて袋を拾い上げ、どーせ上がってくつもりなんだろ?と問いかけた。
彼女は、もちろん!!って元気に答えた。

「じゃ、お好み焼きでいー?今日食うつもりで買ってきてんの、材料を」
「マジ!お好み焼き好きー!!嬉しいなぁ」



< 168 / 465 >

この作品をシェア

pagetop