ハコイリムスメ。
街頭しょぼいんだよ!!
ほとんど真っ暗じゃねえか、バカ野郎!!
おかげで、おかげさまで、サトの顔が見えない。
ほとんど。
そりゃあ多少は見えるけど、暗い。
「…と、いうわけなんですが。…すみませんね、騒がしくて」
「………」
黙ってねえで、何とか言ったらどうなんだ。
黙ってるってことは、やっぱり…とか、いくら俺がバカだからって、考えるんだぞ、そういうこと!
「あはは…はは、なんかごめん。や、美佐がさ、言ったんだよね。でも、あれかな。あいつあれで悪知恵働くっつうか、どうせ俺の後たまたま追ってみたら家はっけーん、で、それでさ、『ばれちゃったら怒られるかも、きゃは』って、うん、それで」
「ちとせ、」
俺は悟る。
気づいた。
だけど、聞こえないふりをした。
言いたいことなんか、サトの声で、わかる。
親友の声の調子、それだけで、顔なんか見えなくてもばっちり。
頼む、その先は言わないでくれ。
ほとんど真っ暗じゃねえか、バカ野郎!!
おかげで、おかげさまで、サトの顔が見えない。
ほとんど。
そりゃあ多少は見えるけど、暗い。
「…と、いうわけなんですが。…すみませんね、騒がしくて」
「………」
黙ってねえで、何とか言ったらどうなんだ。
黙ってるってことは、やっぱり…とか、いくら俺がバカだからって、考えるんだぞ、そういうこと!
「あはは…はは、なんかごめん。や、美佐がさ、言ったんだよね。でも、あれかな。あいつあれで悪知恵働くっつうか、どうせ俺の後たまたま追ってみたら家はっけーん、で、それでさ、『ばれちゃったら怒られるかも、きゃは』って、うん、それで」
「ちとせ、」
俺は悟る。
気づいた。
だけど、聞こえないふりをした。
言いたいことなんか、サトの声で、わかる。
親友の声の調子、それだけで、顔なんか見えなくてもばっちり。
頼む、その先は言わないでくれ。