ハコイリムスメ。
俺だってなあ、大変だったんだぞ。

っていうか現在進行形?
髪に構ってる時間的余裕と精神的余裕が無かったからな。仕方ない。

「でも、髪柔らかくなった?」
「さあな」

シャンプー買えたからかな、葵が来てから。

「あー、色もやった方がいいかもね。で?谷神くんはどうしたいの?」
「…いいや、適当で。色は、明るめの茶で、長さは持田に任せる」

俺がそういうと、なんだか目を輝かせた。

「あ、そうー?じゃあさ、じゃあさ…」

望田が何やら楽しそうに、俺の前に置いてあった雑誌をパラパラとめくる。

「こんなのと、」

そう言って写真を指差す。

「こんなのを、」

2、3ページめくって、もう1枚指差した。
指、長!

「何て言うか、こう…合体させて。どう?」

や、よく分かんないんでコメントし辛いんですけど。



「何でもいい…」







全部に無気力になってきた、最近。







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