ハコイリムスメ。
俺さ、
もう隠せないって、
誤魔化せないって、
そう思うよ。
「あー?」
「俺、葵が好きみたいだー!」
美佐への罪悪感だとか、その言葉を口にしたら壊れるであろう何かへの怯えだとか、そんなものは今考えていられないんだ。
いつからだろう、なんてそんなのは愚問。
考えたって答えなんかでないから。
「なにをいまさら叫んでんだよ!恥ずかしい奴だなお前!」
「うるせー!自分を納得させてんだよ!」
笑い合う俺たちの間に、もう壁なんかできない。
一生だとか絶対だとか、言葉にしたらちっぽけになっちまうから嫌だけど、でも、信じてる。
この先もきっと、
こいつの隣は俺の居場所の一つ。
コイツはいつでも、
俺に居場所を作ってくれてる。