ハコイリムスメ。
「アンタ、仕事とかねえの?」
申し訳なさそうに地面を見つめ続ける花田レイコに訊いてみる。
「……あの、今日は夜の11時からロケがあるだけで」
声が小さすぎて、後半はほとんど聞こえなかった。
「…じゃあ、食えば?あ、げーのー人だからばれたらまずいの?」
「ううん、誰も気付かないから…でも、いいの?」
「べつに、俺の家じゃねえし」
「レイコちゃんも一緒?わあい!」
なんだかよくわからないけれど、サトの代わりに花田レイコを入れた3人で、俺たちはファミレスの中に入った。
店員も特に花田レイコを意識しているようでもなくて、店の一番奥のボックス席に案内してくれた。
すぐにメニューを眺め出す葵と、無言のままの花田レイコと、気まずすぎる沈黙に耐える俺。
明らかに、妙な構図だ。
しばらくすると、葵が俺をつつきながら言った。
「ちとせくん、私これー」
「んー?パフェ?…飯も選べよー…」
「レイコちゃんはっ?食べないの?」
「あ、えっと…じゃあ、マカロニドリア…」
「じゃあ私もこれと、それ!」
「あー…ハイハイ。ジュースは?」
「お水でいいー」
「そっか。じゃ、俺はー、ピザとグラタンー」
ボタンで店員を呼び、注文を伝え、店員が確認してから失礼します、と愛想良く去って行ったあとで、なんか話があったんじゃないの?と花田レイコにまた質問してみた。
申し訳なさそうに地面を見つめ続ける花田レイコに訊いてみる。
「……あの、今日は夜の11時からロケがあるだけで」
声が小さすぎて、後半はほとんど聞こえなかった。
「…じゃあ、食えば?あ、げーのー人だからばれたらまずいの?」
「ううん、誰も気付かないから…でも、いいの?」
「べつに、俺の家じゃねえし」
「レイコちゃんも一緒?わあい!」
なんだかよくわからないけれど、サトの代わりに花田レイコを入れた3人で、俺たちはファミレスの中に入った。
店員も特に花田レイコを意識しているようでもなくて、店の一番奥のボックス席に案内してくれた。
すぐにメニューを眺め出す葵と、無言のままの花田レイコと、気まずすぎる沈黙に耐える俺。
明らかに、妙な構図だ。
しばらくすると、葵が俺をつつきながら言った。
「ちとせくん、私これー」
「んー?パフェ?…飯も選べよー…」
「レイコちゃんはっ?食べないの?」
「あ、えっと…じゃあ、マカロニドリア…」
「じゃあ私もこれと、それ!」
「あー…ハイハイ。ジュースは?」
「お水でいいー」
「そっか。じゃ、俺はー、ピザとグラタンー」
ボタンで店員を呼び、注文を伝え、店員が確認してから失礼します、と愛想良く去って行ったあとで、なんか話があったんじゃないの?と花田レイコにまた質問してみた。