ハコイリムスメ。
少なくとも、確かな居場所があった。



「……はぁ」

ちくしょう、つまんねえ奴らにかかわると、余計なことを思い出す。

ケンカなんて、するんじゃなかった。
オヤジ狩りなんか放っておくべきべきだった。



…ていうか、実際には先に手を出して来たのはあっちであって、俺はただの傍観者だったのに。

何もしてねえところにいきなり殴りかかってこられちゃ、なあ?

応戦するしかないだろ?





何もかもが、どうでもいい。
つーか、くだらねえ。







イライラと歩を進めていたら、いつの間にか馴染みのゲームセンターの前まで来ていた。
新しい景品入ってねえかな、とちょっと中のUFOキャッチャーを見ていたら、店長が俺に気付いて、飛びついて来た。


「ちとせ!!」




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