ハコイリムスメ。
隠しごと
カーテンの隙間から差し込む光で、俺は目を覚ました。
「葵、朝だぞ」
そう言って、隣でスヤスヤ寝息をたてていた少女を揺り起こす。
2週間前、街を歩き回ってしっかり遊んだあと家に帰ってきた。
部屋が余っていたから、そこを葵の部屋にしたんだけど、彼女は夜一人で寝るのを極端に嫌がった。
仕方ないから一緒に寝た。
さっちゃんに誓わされたから手は出さなかったけど、こっちは2週間寝不足だ。
「ん…」
「おはよ」
「おはよ…」
眠たそうに目をこする。