スプリング×ラブ!
ほとんど家具のない彼の部屋。
勉強机と低いガラステーブル、貯金で買った20インチの液晶テレビ、ベッド、タンスに本棚に、SDコンポ。
綺麗に片付けられている(散らかりは埃の巣!)。

「病院…行こうかなぁ」

透夜はケーキを食べ終わってからしばらくして、ぼんやりと呟いた。ケーキはレアチーズケーキ、透夜の1番好きな食べ物だ。ブルーベリージャムをのせて食べる。

母親からの手紙には、追伸があった。
『とーやの場合花粉症酷すぎるんだから、やっぱり薬もらってきた方がいいよ』
手紙の上には保険証と学校の側にある病院の診察券、そして万札が1枚置かれていた。



「薬飲むだけでそんなに違うもんなのかな…」

埃をたてないようにベッドに寝転がって、保険証を眺めた。




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