スプリング×ラブ!
「はあっはあっ………あーもー…私、カンジ悪…」
どれくらい走っただろう、見覚えのない場所に来てしまった。春は肩で息をしてそれを整えながら、電柱にくくりつけられていた深い紺色に白抜き文字の小さな看板、『みつる台5丁目』を見つけた。
みつる台5丁目。
透夜の住む街だ。
(「げえ!き、来ちゃったよ…うわーん、マヌケだ!私超マヌケ!」)
下手したら谷原くんに遭遇しちゃうよぉ!と小さく叫んで、春はあわててもと来た道を戻ろうとした。
が。
「道なんか、わかんないよ!」
自分で自分のバカさ加減を呪いつつ、春はあたりを見渡した。
小さい頃4丁目に住んでいた彼女、しかし今と昔ではそもそも景色を見る視点が違う。
仮にここに一度でも来たことがあったとしても、9年10年と経っている今となっては、どうしようもなかった。
どれくらい走っただろう、見覚えのない場所に来てしまった。春は肩で息をしてそれを整えながら、電柱にくくりつけられていた深い紺色に白抜き文字の小さな看板、『みつる台5丁目』を見つけた。
みつる台5丁目。
透夜の住む街だ。
(「げえ!き、来ちゃったよ…うわーん、マヌケだ!私超マヌケ!」)
下手したら谷原くんに遭遇しちゃうよぉ!と小さく叫んで、春はあわててもと来た道を戻ろうとした。
が。
「道なんか、わかんないよ!」
自分で自分のバカさ加減を呪いつつ、春はあたりを見渡した。
小さい頃4丁目に住んでいた彼女、しかし今と昔ではそもそも景色を見る視点が違う。
仮にここに一度でも来たことがあったとしても、9年10年と経っている今となっては、どうしようもなかった。