スプリング×ラブ!
ね!と、笑顔と共に差し出された箱を受け取ってしまった。パッケージに『花粉バイバイ』と書いてあった。商品名だろう、なんて胡散臭い。
「………サンキュウ」
至極小さな声で言ったにも関わらず、春は笑顔を深めた。一瞬、ドキリと胸がなった。
「どーいたしまして!あ、谷原くんっおはよっ」
クルクル動く目は、止まることを知らないようで。すぐに新しい何かに興味を向ける。
「はよー。あ、透夜と登校?」
「あは、違うよ~」
ケラケラ笑う春にまた脱力して、透夜はマスク越しに小さく舌打ちをした。
「……違うのかよ」
(「前を行く山口、そのとなりに幼なじみ。追いかけてるのは…構図的に俺?だっせぇ」)
「坂井くんー早くー」
「……言ってることと行動が一致してないし」
「え?なーにー聞こえないー」
耳と口に片手ずつを当てて叫ぶ春。
谷原は苦笑い。
「なんでもないよ!」
透夜も口に手を当てて叫び返した。
「………サンキュウ」
至極小さな声で言ったにも関わらず、春は笑顔を深めた。一瞬、ドキリと胸がなった。
「どーいたしまして!あ、谷原くんっおはよっ」
クルクル動く目は、止まることを知らないようで。すぐに新しい何かに興味を向ける。
「はよー。あ、透夜と登校?」
「あは、違うよ~」
ケラケラ笑う春にまた脱力して、透夜はマスク越しに小さく舌打ちをした。
「……違うのかよ」
(「前を行く山口、そのとなりに幼なじみ。追いかけてるのは…構図的に俺?だっせぇ」)
「坂井くんー早くー」
「……言ってることと行動が一致してないし」
「え?なーにー聞こえないー」
耳と口に片手ずつを当てて叫ぶ春。
谷原は苦笑い。
「なんでもないよ!」
透夜も口に手を当てて叫び返した。