スプリング×ラブ!
「春~はよー」
「はよっ!今日も春真っ盛りだね!最高だね!」
「もー、ホントに春が好きなんだねぇ」
「わわわっ」
くしゃくしゃと髪を混ぜられたから、驚きで声が出た。後ろから軽い笑い声。
振り向くと、彼が目だけで笑っていた。
「ぼさっぼさじゃんね。いい気味だー」
「!坂井くんっ酷いよ!」
透夜はカラカラ楽しそうに笑って、追い越しざまに春の頭を軽く叩いた。ぽふっ、とクッションでクッションを叩いたような軽い音がした。
とーや、待てよっ!と谷原がその後を追い、春たち2人の横を抜けていった。
「もー!!!!」
透夜の背中に向かって、思い切りしかめっ面を向けていたら、夏香が驚いたように言う。
「春って坂井くんと仲良かったっけ?」
そうなのだ。
つい一昨日まで、クラス内で連絡事項をちょっと話す程度の関係だった春と透夜、しかし昨日の美術準備室での出来事、一緒に歩いた桜並木、エトセトラで、2人の距離はグッと近くなっていた。
春も透夜もそんなに意識していなかったけれど、実は透夜の花粉症を知っているのも、クラスでは春と谷原2人程度のもので。
「はよっ!今日も春真っ盛りだね!最高だね!」
「もー、ホントに春が好きなんだねぇ」
「わわわっ」
くしゃくしゃと髪を混ぜられたから、驚きで声が出た。後ろから軽い笑い声。
振り向くと、彼が目だけで笑っていた。
「ぼさっぼさじゃんね。いい気味だー」
「!坂井くんっ酷いよ!」
透夜はカラカラ楽しそうに笑って、追い越しざまに春の頭を軽く叩いた。ぽふっ、とクッションでクッションを叩いたような軽い音がした。
とーや、待てよっ!と谷原がその後を追い、春たち2人の横を抜けていった。
「もー!!!!」
透夜の背中に向かって、思い切りしかめっ面を向けていたら、夏香が驚いたように言う。
「春って坂井くんと仲良かったっけ?」
そうなのだ。
つい一昨日まで、クラス内で連絡事項をちょっと話す程度の関係だった春と透夜、しかし昨日の美術準備室での出来事、一緒に歩いた桜並木、エトセトラで、2人の距離はグッと近くなっていた。
春も透夜もそんなに意識していなかったけれど、実は透夜の花粉症を知っているのも、クラスでは春と谷原2人程度のもので。