スプリング×ラブ!
窓際の席でぼんやりしていた谷原に近づいていって、訊いてみた。
「谷原くん、坂井くんは?」
「見失ったー。アイツ、無駄に足速ぇの」
「そっかぁ」
(「たぶん、保健室に行ったんだろうなぁ」)
透夜が言っていたことを思い出して、ちょっと笑う。それと同時に、薬飲んだかな?と少しだけ考えた。
ガラッ、勢いのよい音がして、黒板横の引き戸が開いた。「席着いてー」と言いながら入ってきたのは、担任の広見先生。
「じゃあ日直、号令」
「起立ー」
ガタンガタン、イスの音があちらこちらからして、みんな立ち上がった。
「礼ー」
はよーございまーす、おはよーございますー、それぞれどことなく投げやりな朝の挨拶をし、日直が着席というのとほとんど同時にみんな座った。
先生はおはよう、と言ってから透夜の席を見て、まったくもう、とため息をついた。
「谷原くん、坂井くんは?」
「見失ったー。アイツ、無駄に足速ぇの」
「そっかぁ」
(「たぶん、保健室に行ったんだろうなぁ」)
透夜が言っていたことを思い出して、ちょっと笑う。それと同時に、薬飲んだかな?と少しだけ考えた。
ガラッ、勢いのよい音がして、黒板横の引き戸が開いた。「席着いてー」と言いながら入ってきたのは、担任の広見先生。
「じゃあ日直、号令」
「起立ー」
ガタンガタン、イスの音があちらこちらからして、みんな立ち上がった。
「礼ー」
はよーございまーす、おはよーございますー、それぞれどことなく投げやりな朝の挨拶をし、日直が着席というのとほとんど同時にみんな座った。
先生はおはよう、と言ってから透夜の席を見て、まったくもう、とため息をついた。