スプリング×ラブ!
先生は、出席簿に何やら書き込みをし、教室を見渡した。
「遅刻は坂井な。他休みいるかー?いないな」
名前を呼んで出席確認すればいいのに、春だけでなくクラスの大半はそう思っていた。
広見先生に限らず、この学校の先生のほとんどは、出席確認を目で行う。別にそれでも構わないけれど、名前を呼んだ方が手っ取り早いと思うのだ。
「先生っ!透夜サボってばっかりでズルくないですか!」
春の前に座っていた男子Bが声をあげる。近くで突然大きな声がしたので、春はちょっと驚いた。
「まーズルいかもしれないけどー…奴は優秀だから」
「成績さえ良けりゃなにやってもいいんですかぁっ!!」
教室の後ろの方からも声。男子たちはみんな口々に文句を言った。それに反論したのは透夜の取り巻きの女の子たちで、教室は騒然とした。広見先生は苦笑混じりに、
「まあまあ、落ち着けって。な?」
とだけ言ったあと、じゃ、1時間目国語頑張れよーと、無責任にも教室を出ていった。
「ちょ、ヒロミちゃん出てっちゃったよ」
春がぽかーんとバカのように口を開けて、さっきまで先生がいた場所を見ていたら、ねえ、と彼の声がした。
「遅刻は坂井な。他休みいるかー?いないな」
名前を呼んで出席確認すればいいのに、春だけでなくクラスの大半はそう思っていた。
広見先生に限らず、この学校の先生のほとんどは、出席確認を目で行う。別にそれでも構わないけれど、名前を呼んだ方が手っ取り早いと思うのだ。
「先生っ!透夜サボってばっかりでズルくないですか!」
春の前に座っていた男子Bが声をあげる。近くで突然大きな声がしたので、春はちょっと驚いた。
「まーズルいかもしれないけどー…奴は優秀だから」
「成績さえ良けりゃなにやってもいいんですかぁっ!!」
教室の後ろの方からも声。男子たちはみんな口々に文句を言った。それに反論したのは透夜の取り巻きの女の子たちで、教室は騒然とした。広見先生は苦笑混じりに、
「まあまあ、落ち着けって。な?」
とだけ言ったあと、じゃ、1時間目国語頑張れよーと、無責任にも教室を出ていった。
「ちょ、ヒロミちゃん出てっちゃったよ」
春がぽかーんとバカのように口を開けて、さっきまで先生がいた場所を見ていたら、ねえ、と彼の声がした。