スプリング×ラブ!
「坂井ー、お前3回授業出てなかったけど大丈夫か?」
先生はわざとらしい猫なで声で言った。
国語担当、原田は陰湿なタイプで、結構嫌われ者で有名だった。授業自体はわかりやすいので、別に困るわけではないのだが。
「はあ……まあ、べつに平気だと思いますけど」
透夜が大袈裟に肩をすくめて見せると、先生の微笑が少しだけ大きくなった。
「まあ、今回の学年末は春休み後になったから、しっかり復」
「え!春休み後!?」
「なんだ、知らなかったのかー?」
(「全然知らなかった」)
原田がいうには、3学期はいろいろなことがあって授業日数が少なすぎ、テストをやってもとても狭い範囲で問題量が少なくなってしまうことを考慮して、春休みに入るまでめいいっぱい授業をし、春休みが明けたら『復習』という形でテストをすることになったらしい。
(「ああ、それでこんなにみんな呑気なんだ」)
透夜は花粉症のせいでぼーっとする頭の片隅で、そんなことを考えた。
先生はわざとらしい猫なで声で言った。
国語担当、原田は陰湿なタイプで、結構嫌われ者で有名だった。授業自体はわかりやすいので、別に困るわけではないのだが。
「はあ……まあ、べつに平気だと思いますけど」
透夜が大袈裟に肩をすくめて見せると、先生の微笑が少しだけ大きくなった。
「まあ、今回の学年末は春休み後になったから、しっかり復」
「え!春休み後!?」
「なんだ、知らなかったのかー?」
(「全然知らなかった」)
原田がいうには、3学期はいろいろなことがあって授業日数が少なすぎ、テストをやってもとても狭い範囲で問題量が少なくなってしまうことを考慮して、春休みに入るまでめいいっぱい授業をし、春休みが明けたら『復習』という形でテストをすることになったらしい。
(「ああ、それでこんなにみんな呑気なんだ」)
透夜は花粉症のせいでぼーっとする頭の片隅で、そんなことを考えた。