スプリング×ラブ!
(「………なんか。なんか………」)

園田と透夜がうまくいけばいい、そう思っていたのだけれど、心の中の一部分が釈然としない。ぐるぐる、もやもや、なにかが突っかかる。

「移動するみたいだな」

谷原が目を細めて2人を見ながら言うと、春は俯いてしまった。

「……もういいや。やっぱジェットコースター行きたいかも!」
「え、良いわけ?じゃ、行くかなっ」
「せっかく来たんだから、遊ばないと」

春の笑顔がぎこちなくなる。
谷原はそれで気付いたのだけれど、本人が気付かなきゃなぁとなにも言わなかった。

「ジェットコースターなら、スターエリアだね」
「スター!じゃあ、えっと…どっち?」
「んーと、右」



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